陶器と磁器。飲み物を飲むときのカップの自分なりの選び方。

カップといっても色もカタチもさまざまで明確な使い分けではないのですが、注がれる飲み物のもつ透明度に目を向けるならコーヒーやホットミルクには陶器のカップ、紅茶やハーブティーには磁器のカップが相性が良いなと思います。

あるいは土ものの陶器のもつ暖かさや大らかさ、石ものの磁器のもつ冷たさや繊細さ、明晰さに目を向けると、安らぎを求めている時は陶器のカップでコーヒーを、仕事や勉強に集中したいときは磁器のカップでコーヒーを飲みたい。

そんなふうにしてそのときの気持ちと向き合って、使うカップを選んでいます。

 

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最近の個人的な流行りはフランスのアンティークの磁器窯パリ窯やリモージュのカップとハーブティーの組み合わせです。

磁器とハーブティーの相性の良さは何よりもですが、貴族や中流階級以上の家庭で当時は紅茶やコーヒーを嗜むために主に使われていた磁器のカップと、18世紀 フランス革命の頃よりエルボリストリー (hermoristerie ) と呼ばれる薬剤専門の薬局で処方されていたという生産の背景があるハーブティー。そんなふうな異なる文化背景を持つ2つのものを自由に組み合わせ、そして想いを馳せられることに、今という時代ならではの愉しさを感じます。

 

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写真は100年以上前からパリにある薬草薬局 Herboristerie de la Place de Clichy のハーブティー。

薬という実用的な役割をもつハーブティーから香る、複雑な香りや色味の純粋な魅力。アンティーク磁器という貴族的な背景をもつ絢爛なカップに隠れる繊細さ。相反する事象が、アンバランスなようでいて絶妙な親密感をもって同居しているものに惹かれます。

何気ない日常の選択に、ほんの少し想像力を働かせる。そんなことの繰り返しが、暮らしに彩りを与えてくれたらいいなと思います。

 

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