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Items / Pottery

Terre de fer “Ravier”

 

1900年代前期。白釉の前菜皿、ラヴィエの紹介です。

先日の渡仏にて、南フランスのちいさな村、馴染みのディーラーのメゾンで、1950年代に畳まれた陶器屋からの出物という棚一面の器々のなかから、好みで珍しい白釉の品を厳選するという、数年に一度あるかないかというような幸運に恵まれました。こちらの器も彼から仕入れたデッドストック品です。

柔らかで可愛らしい花リム。全体はフラットな成形で過度な装飾は施されていないので、落ち着いた印象がありますね。食卓で心地よいアクセントとなってくれると思います。

果実のマリネや秋野菜のグリル。個人使いから、大人数を囲む食卓まで、盛り付ける料理を変えることで多様にお使いいただける、軽やかな実用器です。

 

 

Terre de fer (テールドフェール)

技術的・技法的というよりは、商用的な言葉としての側面のほうが強いため語義は多岐にわたり、厳密な定義付けをすることは難しいですが、1800年代初期までの繊細なファイアンスフィーヌ陶器の少量生産を経て、1800年代半ば以降に台頭する市民社会に向けて量産されるようになった、より実用的で磁器質の強い陶器(半陶半磁器)のことを指してフランス語では「テールドフェール」と呼びます。

それ以前の陶器に比べると、主原料である粘土に磁器生産に使われるカオリンや長石がより多く加えられ、釉薬はホウ砂が主原料となっています。

生産者の匂いが感じられる不均一な施釉や経年による貫入といった古い陶器ならではの不安定さと、ある程度量産化が整備された時代の陶器ならではの実直な佇まい。双方が同居した過渡期的バランス感覚は、今の暮らしに溶け込んだときに、無理のない心地よさを生んでくれるなと感じています。

クープランの定番品です。

クレイユエモントロー、ショワジールロワ、ジアン、サルグミンヌ等々。当時のフランスにおける陶器製造の中心にいた様々なファイアンスリーで、多様なテールドフェールの陶器が作られました。

 

(ご売約済)

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