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古いものを長く使い続けるヨーロッパには、文化の影を残した古物が未だに残っています。長い時間を経て今の時代まで残っていた古物が昔を知る頼りになり、そうして知った昔が今をほんの少し豊かなものにしてくれる。暮らしの道具として、ただ眺めるものとして、知識の源泉として。様々な角度から古物をお楽しみいただければと思います。
Poêlon Provençal en Terre Cuite
古くは近世初期に銅製で作られるようになり、調理方法のポワレの語源ともなり、19世紀頃にはフランス各地で耐火製調理器具として陶器で作られ、市井の人々にも普及し親しまれた、いわゆる現代の片手鍋です。南フランスの小さなポワロン。
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Plat à Gratin ou Terrine
ごく厚手な陶胎の無骨でタフな佇まいに、見込みと側背面でツートンになった施釉の渋みある色彩ニュアンスはどちらかと言えば曖昧模糊としていて優しく、その塩梅にすっと惹かれました。1900年頃、北フランスの耐熱用調理容器。
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Insalatiera S.C.R Laveno
素朴で滋味に溢れたトスカーナの食堂に思い出させてくれる、そんな器。20世紀初頭頃の北イタリア、レヴェッリ社のラヴェーノ製陶所より輪花の中鉢です。
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Carreaux Ponchon Faience
素朴なテラコッタ地に、ゆららかな白錫釉。素地と釉薬の膨張・収縮率が引き起こす自然な貫入は有機的で美しい。比して、きちりと切りそろえられた断面には、19世紀らしく、端正な市民社会の気配も漂わせており、その塩梅がちょうど良いなと感じます。19世紀フランス、ファイアンス陶のタイル。
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Pot couvert en faience XIXème Siècle
遠く東洋への思慕とパリの宮廷への憧憬は、フランスの田舎の気候風土が生んだマテリアルと、そこに暮らす陶工の作陶感性を通して、独自の美しさに昇華されます。18世紀フランス、ファイアンス陶の蓋付き保存器。
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Bylon Carouge Assiette Rond
現在のスイス連邦・ジュネーヴ州のジュネーヴ郊外南、北イタリア文化の影響が色濃く残る小さな街カルージュで、フランス系スイス人の貿易商アブラハム・ベロンとその一族が組織した時代のフランス式スイス陶器皿。
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Plat en Terre de fer
モダンデザインの萌芽が見えるモデリングに、古いフランスのクラシックを感じる良質な半陶半磁というマテリアル。使い込まれた白釉の古色もいい雰囲気です。シャルキュトリーにフロマージュ。そんな盛り付けが映えそうな白釉の大皿。
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Assiette Majolique Italienne XVIIème Siècle
からりとした空気と降り注ぐ陽光。乾いた陶肌と明るい絵付けからは、400年前から現代に至るまで変わらない、南欧の気候風土を感じます。17世紀、古き格式が漂う美しいマヨリカ陶皿。
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Plat Octogonale du Nord
八角という造形に、自然美を抽出しパターン化させ、左右相称に描いた薄藍による細やかな細描き。平面幾何学式庭園でも知られる、自然さえも人工的に形式化させようとした、17世紀以来のフランス的美意識の発露を垣間見ます。フランス北部。18世紀。日本での漆継ぎ。
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Plat en terre vernissée d’Auvillar
古くから存在した地場の工芸文化に、英国の影響も加わり、多様な作陶を行った19世紀フランス南西部の陶器の名産地オヴィラール。村の博物館にも同型、同色の品が所蔵されている象徴的な茶釉陶器を、幸運にも同地に住むディーラーから譲り受けることができました。
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English Creamware Flower lim Plate
高貴な作りながら、使い込まれて見込みにはナイフ跡が刻まれ、釉が削げてすらいます。リム縁は欠け、それでも今の時代まで残っていた姿に感じるのは、無垢な器の健気な愛らしさです。1770年前後頃、英国のリーズ、スタッフォードシャー近郊、若しくは1790年頃のフランスより。
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Tasse en faience fine XVIIIeme Siècle
18世紀後期。フランス革命前アンシャンレジーム下、パリ近郊。初期ファイアンスフィーヌの小さなカップ。時代の息吹感じる美しい一品。
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Creil Assiette dit de Bagnal
1800年代初期。初期クレイユ窯の上品な戯れ。コバルト色の月桂樹をさりげなくあしらった端正で愛らしいファイアンスフィーヌ、テールドピップによる藍絵皿です。
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English Creamware Coffee Cup
生成りの下釉に、朗らかな山吹色を重ね掛けした二層仕立ての色彩。1800年前後頃の英国、スタッフォードシャー近郊、或いはリーズ。クリームウェアのコーヒーカップです。
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Creil et Montereau Tasse decor Relief
クレイユエモントローより、ルブッフ・ミリエ社経営時代中期、1849 – 1867年頃の良質な作陶品。古き伝統に倣った葡萄模様を窯独自の感性で昇華させた白釉のレリーフタッスです。
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Luneville "Panier Lim Plate"
経年により刻みこまれた古色の無垢な美しさは、日常使いにおいて、添える料理を自然に魅せる一助となる纏う表情にこそ心惹かれました。1900年代前後のフランス、リュネヴィル社のパニエリム皿。
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Assiette 22.5cm en Faience Blanche
ちょっといい普通が暮らしを豊かにしてくれます。未使用のデッドストック品が纏まって入荷しました。半陶半磁器ならではのきめ細やかな施釉とシンプルなモデリングの白リム皿。
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Assiette en Faïence fine au décor de Barbeaux
装飾性を排した端正なモデリングに散りばめられた細やかで薄い色彩。描きすぎない控えめな具合が好ましいです。1830年頃、フランス北部。矢車菊模様の色絵オクトゴナル皿。
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Petite Couvercle en Grès
砂岩を含有した粘土を用い焼成した特徴的な製法はフランスでは「グレ = Grès」と呼ばれます。砂岩製の陶磁器、あるいは炻器(ストーンウェア)の一分類とも捉えられると思います。19世紀、ロワール川近郊。食法保存瓶の蓋部。
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Ravier en Faience de Moustiers
南仏菓子カリソンのような特徴的なフォルムは、当時のフランスの上質陶器(ファイアンス・フィーヌ)製造において好まれた器形。その影響下で作られたものですが、ファイアンス製はより珍しいです。19世紀初期、プロヴァンス。ムスティエ焼きのラヴィエ。
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Tazza con piattino terraglia bianca XIX sec
成形感も釉調も、他の国の上質陶器では見ることのない、固有の趣きを湛えています。ボローニャを中心に、規模としては小さいながらも存在したイタリア半島の上質陶器「テライヤ (Terraglia)」の小さなカップ&ソーサーです。
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Creil et Montereau "Tasse et sous tasse"
19世紀後期、クレイユエモントロー。手彩色によるちいさなカップ&ソーサーです。主要モチーフはカーネーションでしょうか。植物の愛らしさが、ごく上品に描かれています。有機的でいて保たれた均衡、さらさらと流れるような筆触。素敵な一品です。
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Gargoulette en faience XVIIIème Siècle
心惹かれたのは素朴な藍絵。間の抜けたとすら言いたくなるような筆致なのですが、牧歌的で愛らしい。プロポーションの美しさに習熟した轆轤師の存在を感じるからこそ、不均衡な均衡に、物語を想像したくなりました。18世紀、南フランスのガルグレット。
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Digoin Sarreguemines "Plate 20.5cm"
未使用のデッドストック品が纏まって入荷しました。当代のフランス古陶器ならではのきめ細やかな白釉とシンプルなモデリング。1900年代前後のディゴワン・サルグミンヌで作陶されたリム皿。
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DIgoin Sarreguemines "Assiette Calotte"
当代フランス古陶器ならではのきめ細やかな白釉とシンプルなモデリング。日常に寄り添う一品ですね。カトリック僧侶の帽子「カロット」の呼称で呼ばれる、ディゴワン・サルグミンヌ、リムなしの深型皿です。
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Plat Oval de Faience d'Apt
ジュール・レボー製陶工房。1850 – 70年代。18世紀半ばの勃興以来、アプト、及び近隣カステレの村で地場産業として拡がり、小さくも奥深い独自発展を遂げた陶器、アプト焼。朗らかで健康的な、当地・当代の美質を纏った黄釉のオクトゴナル皿です。
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Sarreguemines Assiette Creuse
1920〜50年代頃、サルグミンヌ製陶所。デッドストック。モダンデザインの潮流を感じさせるカタチに、フランス古陶のクラシックを引き継ぐ柔和さを帯びた白釉。この塩梅って、なかなかないのではと思います。ひと目見て食卓景色がさまざまと思い浮かび手にとった一品。
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Creil et Montereau Assiette
クープランで紹介を重ね続けているプレーンなテールドフェールの白釉皿において、見つけることの困難な初期から中期のタイプ。古い手ならではの雰囲気がごく魅力的です。1849-67年頃。クレイユ エ モントロー、ルブッフ・ミリエ社(Lebeuf Milliet et Cie)。
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Creil et Montereau "Tasse et sous tasse"
柔らかな牧歌。淀みなく流れるように描かれた細やかな図柄に、デコレーターが培ってきた確かな職人仕事の美しさを視ます。初期テールドフェールの不安定さも愛おしい、クレイユエモントロー、手彩小花柄のカップ&ソーサー。
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Creil et Montereau Petite Assiette 18.5cm
見つけることの困難な小さめの設計が何より嬉しいです。常々探しながらも、紹介できる頻度は本当に限られています。1900年代初期頃、クレイユ エ モントローのリム小皿。
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Tasse en porcelaine pâte tendre XVIIIème
あわく儚げに、力強くそこに在る。佇まいの美しさ。道具としての役割を全うしながら、軽やかにその向こう側へと越境する。そんなふうな。18世紀の軟質磁器。ベルギー近郊。
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Plat en Faïence décor Camaïeu Ocre XVIIIème
赤褐色の建物が並び立つヴォクリューズ・ルシヨン村の美しさにも象徴されるように。気候風土を反映し育まれた、南フランス固有の文化の一端。18世紀、オークル彩のリム皿。
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Creil et Montereau Assiette decor Relief
クレイユエモントロー、ルブッフ・ミリエ社経営時代中期、1849 – 1867年頃の良質な作陶品。19世紀初期以来の新古典主義趣味を窯固有の感性で昇華させた白釉レリーフ皿です。
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Vaso Ceramica di Grottaglie
西洋の中心から外れた立地で、時代の流行やスタイルに捉われず、ただ日常に用いることだけを考えて作られたであろう地産地消の陶器。19世紀末頃、イタリア半島の南東先端、プーリア州グロッターリエ古いの食料保存壺です。
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Bol Blanc à Café en Relief
作陶スタイルの流行と食器としての一般化時期が完全には重なっていないことから、皿類と比べても個体数がかなり少なく、ささやかな好事家のコレクションピースとして知られています。1800年代後期、レリーフ装飾をあしらった白釉のカフェオレボウル。
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Assiette 22.5cm en Faience Blanche
ちょっといい普通が暮らしを豊かにしてくれます。未使用のデッドストック品が纏まって入荷しました。半陶半磁器ならではのきめ細やかな施釉とシンプルなモデリングの白リム皿。
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Petrus Regout Square Mini Plate
気取り過ぎないけれど、上品で質の良さも感じられる、実用的な西洋古陶器の魅力が詰まった1枚。19世紀半ばのオランダのマーストリヒトより、ペイトリュス・ルグー社の前菜皿。
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Assiette en Faïence décor Camaïeu Blue
カマユー・ブルー。18世紀に東洋陶磁への羨望から流行しフランスに根付いていった絵付けのスタイルです。18世紀後期頃、フランス南西部のトゥールーズ近郊、輪線の花綱風模様による錫釉リム皿。
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Plat Oval en Faience de Moustiers
見込み中心には愛らしい「JR」のステンシル印。製陶所への注文品ですね。プロヴァンスのどこかの家族の日常景が思い浮かぶようです。19世紀、南フランス、ムスティエ焼のオーバル皿。
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Piatto terraglia bianca XIX sec
ファブリカ・フェルニアーニ・ファエンツァ。イタリア北部、ボローニャ近郊に位置し、ルネサンス期にはマヨリカ焼きの技術を発展させた古窯として、ファイアンス焼き(錫釉陶器)の語源にもなった陶芸の街ファエンツァで作陶された上質陶器「テライヤ (Terraglia)」のリム皿。
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