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Items / Pottery

Grigny “Deep Plate 29cm”

 

傷や経年変化が気になって選ばないこともあれば、そここそを気に入って選びとることもある。こちらの器はまさに後者、経年による風合いに心惹かれて仕入れた器です。

ローヌにかつて存在したファイアンスリー、グリニー窯で1900年初頭頃に作陶された半陶白磁の大鉢。その風格は古道具好き、骨董好きにはきっと説明不要ですね。

ピンときた方、いらっしゃいましたらぜひ。

大事の恵みである野菜や果実のストックをしていただのにぴったりな一品。
パッケージしたパンや焼き菓子のディスプレイに。飲食店を営んでいる方にも人気なサイズです。

 

 

Terre de fer (テール ド フェール)

技術的・技法的というよりは、商用的な言葉としての側面のほうが強いため語義は多岐にわたり、厳密な定義付けをすることは難しいですが、1800年代初期までの繊細なファイアンスフィーヌ陶器の少量生産を経て、1800年代半ば以降に台頭する市民社会に向けて量産されるようになった、より実用的で磁器質の強い陶器(半陶半磁器)のことを指してフランス語では「テールドフェール」と呼びます。

それ以前の陶器に比べると、主原料である粘土に磁器生産に使われるカオリンや長石がより多く加えられ、釉薬はホウ砂が主原料となっています。

生産者の匂いが感じられる不均一な施釉や経年による貫入といった古い陶器ならではの不安定さと、ある程度量産化が整備された時代の陶器ならではの実直な佇まい。双方が同居した過渡期的バランス感覚は、今の暮らしに溶け込んだときに、無理のない心地よさを生んでくれるなと感じています。

クープランの定番品です。

クレイユエモントロー、ショワジールロワ、ジアン、サルグミンヌ等々。当時のフランスにおける陶器製造の中心にいた様々な陶磁器窯で、多様なテールドフェールの器が作られました。

 

 

(ご売約済)

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