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Items / Silverware

Alfenide / Christofle “Gobelet en Métal Argent”

 

19世紀末 – 20世紀初頭ごろの成型品。
アルフェニド (Alfenide) の銀細工工房で作られたシルバーゴブレの紹介です。

1880年、世界的にも最も由緒あるフランスの銀細工工クリストフルは、銅、亜鉛、ニッケルの合金であるメタルブランを開発し、そこにシルバープレート加工を施すことに成功したアルフェニド社(1850年創業)を買収し、その製造技術を飛躍的に進歩させました。

クリストフルに買収をされた後、アルフェニドはクリストフル社内の一銀細工工房となりますが、1908年までは独自印を用いて商品製造が行われ続けました。背面には「ALFENIDE」と創業者のシャルル・アルファン「HALPHEN」の刻印が確認できます。紹介の品は、合併過渡期の時代の一品です。

いずれにせよ、作りの良質さは物自体が何より伝えてくれますね。

シンプルな佇まいに口縁のさりげない装飾性。食卓芸術としてのシルバーウェアの系譜を継いだクラシックな一品。使い込み研磨された銀の素朴な表情からは、かつての持ち主の生活の気配も感じられます。

 

Christofle (クリストフル)

1830年、フランスで宝石商シャルル・クリストフルが創業した銀細工工房。今日でも世界各国の一流ホテルやレストランで「卓上の芸術品」として広く愛用されている、銀食器の代名詞的存在です。

それまで貴族や有産階級に向けた純銀食器のみが生産されていたフランスで、1842年、英国からの特許を買い取るかたちでシルバープレート食器の製造を開始。台頭する市民社会における産業化の波の中、飛躍的な技術革新進と企業成長を遂げます。当時の治世者ルイ・フィリップやナポレオン3世への銀器の献上、万国博覧会への出展を経て、その名声は国際的なものへと広がっていきました。

1800年代半ば以降のフランスにはクリストフルから影響を受けるかたちで創業した銀細工工が多数ありますが、作りの良さはもちろんですが、何よりも絢爛さと実直さの見事に同居した瞬間、それはほかの銀細工工房の追従を許さない、白眉な存在になるなと感じています。

クープランでは優美な佇まいがありながらもモダンで、現代の住空間にも自然と溶け込むクリストフルを紹介しています。

 

Silver Plate (シルバープレート)

シルバープレートとは産業革命の波を受けて、18世紀から19世紀にかけて発展した、真鍮や洋白 (ニッケルシルバー) 等の下地を銀で覆った素材のことです。

美しい輝き、優しい肌触り、食器やグラスに触れたときの綺麗な響き。純銀に比べると暮らしにも取り入れやすく、ヨーロッパの家庭やレストラン、ホテル等さまざまなシーンでも広く使われてきたシルバープレートカトラリーは、食卓の品位を気軽にぐっとあげてくれる存在です。

 


 

銀器の普段の使い方とお手入れ方法

銀器は使っていると空気に触れて色がくすんでいきます。

・洗ったあとはできるかぎりすぐに拭いてあげてください。
・毎日と言わずとも定期的に使ってあげることが大切です。

黒ずみが気になるときはお鍋に熱いお湯を張り、アルミホイルと重曹を入れ銀器を浸しください。銀が輝きを取り戻します。またこの方法であれば、銀器の量が増えても、手間が増えずにお手入れいただけると思います。それぞれの銀器は重ねずに離していただいたほうが、効果は出やすいです。

※鍋はアルミ以外の素材を使用してください。
※シルバーナイフについてのみ、ハンドルとブレードの接合部がニカワという熱に弱い糊で接着されているため、上記方法には注意が必要です。

説明をすると面倒な素材に聞こえますが、実際は想像よりずっと気軽に使っていただけると思います。ぜひ暮らしのなかで程よく気をかけてあげながら、銀器と付き合ってみてください。

(ご売約済)

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