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Items / Pottery

Gargoulette en faience XVIIIème Siècle

 

18世紀、南フランスのファイアンス陶器。

天面と側面の2ヶ所に取り付けられたハンドルに、短い注ぎ口。プロヴァンスやラングドックで主に作陶された独特なフォルムは「ガルグレット」と呼ばれます。水やワイン用の保存器で、直飲みにされることもありました。その起源はスペイン。地中海沿岸文化で生まれ育まれたアール・ポピュレール(民衆芸術)です。

 

 

個人的にごく心惹かれたのが、歪んだり滲んだりしながらも、最後まで賢明に描きあげられた素朴な薄藍絵。

間の抜けたとすら言いたくなるような筆致が、牧歌的でとても愛らしい。

モチーフはクラシックなので、模写の要素もあるかもしれませんね。弟子入りしたばかりの陶工の初作か、子供の筆遊びか、定かではありませんが、美しい作陶には習熟した轆轤師の存在を感じるからこそ、絵付けとプロポーションの不均衡な均衡に宿る「いつかの物語」を想像したくなりました。

白錫釉の古色の雰囲気も申し分ありません。

やわらかなオブジェを暮らしの傍らに。

 


 

W18 × D14 × H25cm

状態: 底面に削げがありますが、美観を損なうものではありません。

(ご売約済)

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