Curiosité / Item

Planche en bois XIXème siècle

 

プロヴァンスの骨董屋で見つけ、タフで無骨な材の厚みと愛らしさを感じる寸法の小ささの不均衡に何とも惹かれてしまいました。素朴さのなかに仄かに彫刻的な気配も感じる調理用敷板です。

木製の敷板で、ここまで小さな作りというのは、あまり見かけることはありません。とは言え料理をする人なら分かると思いますが、小回りの利く小さめな敷板が欲しくなる瞬間は日常でも存外多いですね。制作に職人的技量も求められない素朴な木製の敷板ですし、必要にかられて手近な材を使って拵えでもしたのでしょう。ずっしりとした作りも、安定性を鑑みれば合理的だったのもかもしれません。刻まれた刃跡は、当時の持ち主にとって、それがいかに便利が道具であったかを今に伝えてくれています。

ハンドルを支えるために底面に付設された鉄製の簡易な支えも、素朴で雰囲気があります。

現代における実用性は脇に置いてでも、佇まいを愉しみたくて手元に寄せました。

1900年頃、南フランス。アルデッシュ近郊。

 


 

約 幅12.8 / 奥行き6.2 / 高13.2 / ハンドル含む高20.5cm

(ご売約済)

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