Glassware

Becherglas mit Spruch 19. Jh.

 

Bei jedem Schlucke denk’ ich dran, Ein Herze ist mir zugetan

一口飲むごとにその心が身を捧げてくれているように、私は思います

 


 

18世紀初頭頃からドイツ語圏(ドイツ、オーストリア、スイス、及び近郊)の森林地帯を中心に、格言入りのエナメル彩色グラスが郷土の工芸品として作られるようになりました。ブルジョワな服装で着飾った男性が生い茂った緑のうえに佇み、乾杯を祝うようにグラスを掲げています。当時親しまれたモチーフの1つで、男性を女性やカップルに、ブルジョワを農民にと、登場人物を変えさまざまなパターンが作られました。

エレガントな気配を湛えつつ、おおらかで長閑な印象を受けるのは、色絵による自然描写であることに加えて、どこか稚拙でやわらかなタッチがあってでしょう。

より古手の作りのグラスやボトルを扱ったこともありますが、今回の紹介は、土地の伝統を踏襲した19世紀の作りです。ちいさなビアグラス然とした佇まいと指馴染みのやさしさにすっと惹かれました。時代は少しくだりますが、そのおかげで器胎の腐食といった懸念点はありません。

なんとも心穏やかになる一品だと思います。

 


 

口縁径6.4 / 高9.1cm

販売価格(税別)
¥34,000

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