Curiosité / Item

Rotkorg/Ostkorg

 

 

19世紀後期〜20世紀頃。スウェーデンの根編み籠です。

古くはスカンジナビア半島のトナカイ遊牧民として知られるサーミの人々の文化に由来し、18世紀頃からスウェーデン全土の農村部の日常生活で親しまれていた根編み籠ロートコリ。収穫した白樺やトウヒの細い根の皮を剥いで乾燥させた後、水に浸して柔らかくし、螺旋状の骨組みに巻き付け編み上げつくられた手工芸品です。

底が平らで側面が直立した小さめの形状は現地ではオストコーリとも呼ばれるチーズ型で、当時は水分を取り除き保存性を高めながら、形状を整える役割を果たしたとされます。

造形はおおむね端正で過度な主張はなく、控えめな整いがあって、上品なテクスチャの妙と穏やかな民族的素朴さを感じられる。作りも丈夫。そんな北欧の根編み籠が好きで、惹かれるものを見つけては紹介をしてきました。

やや小さめの設計。彩度が抑えられた乾いた肌合いに控えめで好ましさを覚えます。ヨーロッパ北方の香りを漂わせながら、現代的なしつらえにもそっと馴染んでくれそうです。

 


 

約 直径17 / 高さ8.5cm

(ご売約済)

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