Item / Pottery

Petite tasse du Nord de la France

 

 

背面をマンガン系の暗褐、内面を彩度が低い黄土の色目で仕上げた把手付きカップ。

技法的にはキュノワールの系譜にある施釉陶器で、19世紀後期から20世紀初期頃にフランス北部で焼かれたものでしょう。銘があるものとしては古都リールのド・ブリュイン(De Bruyn)製陶所が知られ、厚手の大皿やグラタン皿といった耐熱食器は、見たことがある方もいらっしゃると思います。他方で今回のようなちいさく繊細な器形は稀で、素朴な地方民陶固有の気配を残しつつ、落ち着いた立ち姿に惹かれました。

個人的にも蒐集欲がくすぐられました。

口縁部の数箇所の削げを黒漆で埋めています。

 


 

年代|1900年前後頃
生産|フランス
地域|北部
寸法|口縁径7.3  把手含む奥行9.2  高5cm

(ご売約済)

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