Glassware / Item

Verre à Digestif en Cristal vers 1900

 

1900年代初期、オールドクリスタル製ディジェスティフ・グラス。

当時のバカラ社のカタログにも記載があることから古くからの製造事例(Click!)を知っていましたが、初めて仕入れが叶いました。これまでに幾度か扱ったことがあるミッドセンチュリー期の後継モデルは、モダンで緊張感あるプロダクトとしての佇まいが魅力です。一方で、1900年代初期の作りは、清澄な気配は通底しつつ、胎の厚みや造形に個体差が見られ、肌合いは柔和でとろみがあります。より手工業品としての美観をそなえています。

年代が上がるほど出会いは少なく、用途が限定的だったため当時の製造数も多くはありません。仕入れはタイミングですが、控えめながら嬉しい邂逅でした。

恐らく業務用として纏めて作られたもののデッドストックです。刻印がない時代の作。断定は避けますが、ガラスの質や細部の処理にはメゾンの特徴が顕著で、製造はバカラに帰属する可能性が高いと考えています。

マールやアルマニャックから冷酒まで。酒好事家には嬉しい佳品です。

 


 

年代|1900年代初期
生産|フランス
地域|ロレーヌ地方
寸法|約口径3.3  高10cm

(ご売約済)

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