Item / Pottery

Assiette en Faïence à décor en Camaïeu Bleu

 

18世紀、ファイアンス焼の藍絵皿。

素朴な筆使いと、余白を生かした牧歌的な絵の美観にすっと惹かれた一枚です。

見込みには穏やかな花鳥文。よく見ると、鳥の大きさが実際の縮尺とは違っていて、草花も現実には存在していないもののように思えます。リムには、交互に配され三組の葉付きの枝と昆虫状の文様が描かれ、枝の両側にのびる波打つ線が、そのあいだをゆるくつないでいます。

穏やかな反復と、絵師の伸びやかさ。空想性がありつつ、幾度も描いてきた習熟も見てとれ、その場限りのものではなさそうです。モチーフがかたちとして受け継がれ、反復のなかで、描きやすい筆の運びに沿って整えられていったのでしょうか。手仕事のなかで具象と文様、空想と写実が自然に溶け合っていて、健やかな浮遊感としてこちらに届いてきます。

それは、18世紀のファイアンス製陶における地方性の一端として捉えられるものかもしれません。

器胎や釉の上がりはデルフト焼のそれですが、筆使いには北フランス的な気配があり、よく見かける定型とはやや異なります。フランス北部の初期のファイアンス製陶には、移住したオランダ系の職人が携わった例が少なくありません。オランダの技術や意匠を身近な手本として成立した、フランスの作と見ています。

東洋磁器に倣い、器胎も釉も薄く仕上げられています。口縁に見られる剥落にも、そうした薄作りと、地域(低地諸国〜フランス北部)の作陶の特徴がうかがえます。古染付の虫食いにも通じる、古陶らしい繊細な表情です。

 


 

年代|18世紀
生産|フランス北部(推定)
寸法|径24.7cm

(ご売約済)

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