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Lord Gallway’s Delight

 

<Information>

演奏:
アンサンブル・レ・ウィッチズ(古楽器アンサンブル)
シュヴァン・アームストロング(初期アイルランド型ハープ)

録音:
アントレーグ・シュル・ラ・ソルグ(南仏プロヴァンス地方)

 


 

古楽器を用いて演奏されたアイルランドの伝統音楽。

森の香りまで漂ってきそうなオーガニックな響きや、中世式ハープの優しい音色が魅力的なアルバムは、フランスの著名な古楽奏者により「古い音楽はその当時の楽器と奏法で」という普段のルネサンス、バロック音楽への取り組みをそのままに、ケルト音楽専門家と共に探求・演奏して作り上げられました。

 


 

アイルランドの伝統音楽

古くは中世から、17〜18世紀にいたるまでアイルランドや、スコットランドのハイランド(北部の山岳地帯)といったゲール系言語圏と呼ばれる地域で奏でられた伝統音楽。かつては口承で伝えられていた歌や舞曲の数々は、17〜18世紀頃より手書き楽譜や印刷譜等のかたちで楽譜として残されるようになりました。

このアルバムは現存する楽譜を頼りに、レ・ウィッチズが、ケルト音楽専門家でハープ奏者として録音にも参加をしたシュヴァン・アームストロング共に、当時の演奏技法・慣習や即興性までも研究をし、演奏したものです。

 

アイルランドの古いハープ

アイルランド音楽の中心には、国の紋章にも使われているハープという楽器の存在があります。

中世以来、アイルランドでは「ハープ弾き = Harper」といえば、それはたんにハープを演奏できるという意味ではなく、同時に詩人でもあり語り部でもある、アイルランドの貴族社会に根ざした特別な人間のことをさしたそうです。

詩人たちが叙事詩を語るさいにハープの伴奏が添えられたり、貴族たちが自らハープを使う歌や、ハープだけのソロ曲を作曲して奏でるなど、アイルランドにおけるハープの伝統は、古くは紀元1000年以前から、17-18世紀に至るまで続きました。

しかしそうした伝統は、イングランドが国力を伸ばしアイルランドにも手を伸ばすことで徐々に衰退の一途をたどり、19世紀初頭にはすっかりと失われてしまいました。その後、中世以来のハープの代わりに登場したのが、全く新しいケルティックハープと呼ばれる楽器です。

失われてしまった文化に敬意と想いを馳せ、古い初期型のアイルランドハープを用いて奏でられた、甘美でどこか翳りの感じられる魅力的な響きに、ぜひ耳を傾けてみてください。

参照: Claire Michon, 白沢達夫 訳 “Lord Gallway’s Delight” Alpha, 2012

 

Les Witches (レ・ウィッチズ)

フランスで、世界の一流古楽バンドにも参加をする5人の演奏者によって結成された、女性主体のアンサンブル。古い音楽に対する深い知識と確かな実力持ち合わせながらも、ルネサンス、バロックという主流レパートリーにとらわれず、16〜17世紀の音楽全般に自由にコミットしていくユニークな姿勢のアンサンブルです。

クレール・ミション: 各種リコーダー、竹製ウィッスル、パイプ&テイバー、トラヴェルソ
オディール・エドゥアール: ヴァイオリン
シルヴィ・モケ: ディスカント・ガンバ、バス・ガンバ
パスカル・ボケ: リュート、シターン

 

01 彼女は起き上がり、わたしを招き入れた

02 とある紳士がまとめたラグ(アイルランドのラグ)
03 ゴールウェイ伯にまつわる嘆きの調べ
04 ユーリック・バーク伯

05 メアリ・オニール

06 冷たい大地の上
07 ベッラミラ(うるわしの君)
08 モリーは貧乏人(モリー・オハルピン)
09 リムリックにまつわる嘆きの調べ
10 わたしはかつて、おまえを愛していた
11 リムリックは包囲された

12 顧問官マクダノーにまつわる嘆きの調べ
13 ジェニーの気まぐれ、しわくちゃ小僧をもみくちゃに
14 ライトの少年たち

15 ジョニー・コックは働き者:グラウンドによるスコットランドの調べ
16 王様のホーンパイプ、ニューカッスル
17 ハミルトンのお嬢様

18 吾輩ニ手ヲ貸スベシ(おまえの手を貸してくれ)

(ご売約済)

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