1700〜1750年頃、ライン川下流域(下ライン地方/現オランダ南東部〜ドイツ北西部の国境地帯)で作られた、赤土鉛釉のスリップウェア。簡素な格子模様が示すように、当時の大量・廉価な日用品であり、都市労働者や職人の生活を支えた雑器の一つです。
両手に収まって馴染むこじんまりとした寸法が、この種の下ライン圏のスリップウェア皿に個人的に惹かれる所謂です。内に向かっていく器としての密度を好ましく思います。型焼成ですが、丁寧に見込みをとった設計は端正な印象を生み、コストを抑える実利的な意図があったであろうリム縁から背面にかけての無釉の仕様は、離れて眺めたときの景色の良さに繋がっています。
無地ではない、さり気なく施された装飾性。実用的な器でありながら、そこに重ねられたであろう食卓の見栄えへの意識や、ささやかな祝事への志向を想像させてくれるでしょうか。
年代|1700〜1750年頃
地域|ライン川下流域
寸法|径18cm
