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演奏: リチャード・フラー (ピアノ)
楽器: 1782年ウィーン製オリジナル楽器 録音: ローラウ村(オーストリア南東部)、ハイドン生家博物館
18世紀ウィーン、ハイドン生家のピアノの響き
学校の音楽室にも肖像画が飾られるような有名な作曲家、ハイドン。 クラシック音楽に馴染みがなくても名前は聴いたことがあるかもしれませんね。
このアルバムはそんな彼の作曲したピアノソナタを、故郷オーストリア、ニーダーエスターライヒ地方のローラウという小さな村の生家で、当時のフォルテピアノを用いて演奏した1枚です。
演奏者のリチャード・フラーは「ローラウの楽器でハイドンを弾くと、外交的な華やかさと内面の深みを兼ね備えたハイドンらしさ、つまり作品の性質がひとしお際立つように感じられる」ということを語っています。
古い時代のフォルテピアノならではの素朴で不均衡で、ニュアンス溢れる音色を駆使して、しっくりとしたかたちで歌い語られるハイドンによるモノローグ。楽器の置かれた空間の親しみやすさまで伝わってくるようです。
21世紀の広大なコンサートホールとは似ても似つかない、ごく私的なサロン等の寛ぎの環境で嗜まれた昔日の趣あるクラシック音楽に、そっと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
参照: Richard Fuller, 白沢達夫 訳 “4 Klaviersonaten” Gramola, 2008
リチャード・フラー (Richarid Fuller)
ウィーンで活躍をするアメリカ出身の古楽鍵盤奏者。ワシントン中央大学とオレゴン大学でピアノ演奏と音楽学の学位を取得し、サンフランシスコ、ウィーンでチェンバロと18〜19世紀の歴史的ピアノの奏法を学ぶ。特にフォルテピアノの繊細な感覚を大切にした演奏解釈によって、ピアノの歴史のごく初期における響きをありありと現在に蘇らせることに心血を注いでいる、世界でも数少ない演奏家のひとりです。
ヨーゼフ・ハイドン(1732~1809)
ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Hob.XVI-38 01. 第1楽章 アレグロ・モデラート
02. 第2楽章 アダージョ 03. 第3楽章 フィナーレ:アレグロ
ピアノ・ソナタ イ短調 Hob.XVI-44 04. 第1楽章 アレグロ・モデラート 05. 第2楽章 アレグレット
ピアノ・ソナタ 変イ長調 Hob.XVI-46 06. 第1楽章 アレグロ・モデラート
07. 第2楽章 アダージョ
08. 第3楽章 フィナーレ:プレスト
ピアノ・ソナタ ハ短調 Hob.XVI-20 09. 第1楽章 アレグロ・モデラート 10. 第2楽章 アンダンテ・コン・モート 11. 第3楽章 フィナーレ:アレグロ
Bach "Cello Suites BWV1007-10…
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19世紀パリ、プレイエル社の古いピアノでショパンを
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14世紀、中世フランスの美しい歌声
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16世紀ポーランド文化、素朴なリュートの響き
J.S.Bach "Goldberg Variations"
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15-16世紀ネーデルラントに響いたミサ曲を様々に