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演奏: ザ・ロイヤル・ウィンド・ミュージック (リコーダー古楽合奏) 録音: オランダ、ランスドルプ教会
ルネサンス時代、リコーダー合奏で巡る諸国の調べ
ルネサンス時代のアンソロジーと呼べるような内容の16〜17世紀の様々な地域・ジャンルの楽曲が、リコーダー合奏で収められた1枚。
リコーダーという楽器は、奏者の「息」がダイレクトに楽器と結びつき音が出るという特性があります。換言するなら、奏者という存在と楽器との間にいかなる隔たりもなく、吐く息がそのまま楽器の音色に変化します。そこから、リコーダーという楽器は昔より「人の声」、そして「歌」に近しいものとされてきました。
そのものずばりの当時の声楽ポリフォニー(複数の旋律が、編み物のように複雑に組み合わさって形作られる多声音楽)を器楽で奏でたもの。舞曲やファンタジアなどの器楽アンサンブル曲。オルガンなどの鍵盤楽器のための楽曲をアレンジしたもの。3つのジャンルを軸に、リコーダーの特性、目指す理想が体現されている魅力的なアルバムとなっています。
例えばかの高名なイングランド王ヘンリー8世(在位:1509-1547年)のコレクションに、大きさも様々な数十本のリコーダーがあり、その所持が王侯貴族にとっての一種のステータスともなっていたように。
リコーダーアンサンブルの全盛期とも呼べるルネサンス期の音楽を、当時代を専門として10年という年月心血を注いできたリコーダーアンサンブルによる美しい演奏でお楽しみください。
そうそう。さりげなくより後年の時代に活躍したバッハのオルガン曲(トラック13)が収められてるのもまた心憎いですね。
参照: “Cosmography of Polyphony” Passacaille, 2017 – 国内盤収録 リコーダー奏者 菅沼起一氏の解説より
ザ・ロイヤル・ウィンド・ミュージック (The Royal Wind Music)
12人のリコーダー奏者によって1997年に結成されたアンサンブル。16-17世紀に書かれたルネサンス期の音楽を中心に、当時の演奏様式を踏まえたルネサンスリコーダー合奏を演奏。フランデレン音楽祭やユトレヒト音楽祭、ベルリン古楽週間、グリニッジ国際古楽音楽祭、ボストン古楽祭など、世界各地の古楽音楽祭で広範な活躍を見せています。
01. うるわしき乙女マリアの御体は / アドリアン・ヴィラールト (1490頃 – 1562)
02. 甘き思い出に / エルナンド・デ・カベソーン (1541 – 1602) 03. 不運がわたしを打ちのめす / ヨアンネス・オケゲム (1410頃 – 1497) 04. 千度も悔いる思いで / ニコラ・ゴンベール (1495頃 – 1560頃) 05. ライン川のほとり、アンデルナハで / アントワーヌ・ブリュメル (1470 – 1536) 編
06. ああ、苦しき悦び / カルロ・ジェズアルド・ダ・ヴェノーザ (1561 – 1613) 07. 隷属の身として生きるのだから / ピエール・ファレーズ (1505/10頃 – 1573/76頃) 編 08. ブランル・ゲ / ピエール・ファレーズ (1505/10頃 – 1573/76頃) 編 09. ブランル / ピエール・ファレーズ (1505/10頃 – 1573/76頃) 編 10. 六つの低音パートで (ファンタジア) / アルフォンソ・フェラボスコ1世 (1543頃 – 1586) 11. 足鍵盤を伴うプレルディウム / ヤン・ピーテルスゾーン・スヴェーリンク (1562 – 1621) 12. わが青春、すでに過ぎ去り / ヤン・ピーテルスゾーン・スヴェーリンク (1562 – 1621) 13. わたしたちが最も苦しいときにも BWV641 / ヨハン・ゼバスティアン・バッハ (1685 – 1750)
14. それは聖なる夜のこと / アントニー・ホルボーン (1545頃 – 1602) 15. ガリアード:ああ、なんと善きこと / アントニー・ホルボーン (1545頃 – 1602)
16. アルメイン:選ばれたもの / アントニー・ホルボーン (1545頃 – 1602) 17. わたしたちの希望であらせられるかた / オスバート・パースリー (1511 – 1585)
18. さあ!皆で食べ、飲もうじゃないか / フアン・デル・エンシーナ (1468 – 1530) 19. わが竪琴、悲しみの調べにあわせ / アロンソ・ロボ (1555 – 1617)
Bach "Cello Suites BWV1007-10…
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Chopin "Ballades & Nocturnes"
19世紀パリ、プレイエル社の古いピアノでショパンを
Messe de Notre Dame
14世紀、中世フランスの美しい歌声
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16世紀ポーランド文化、素朴なリュートの響き
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バッハの深淵、音運びのことば、チェンバロの語り
L'Argument de Beauté
女声による清らかな初期ルネサンス、教会音楽の響き
Flour de Beaulté
中世キプロスのフランス音楽
L'heritage de Petrus Alamire
15-16世紀ネーデルラントに響いたミサ曲を様々に