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Early Modern English Music

 

<Information>

演奏:
アンサンブル・タスト・ソロ
ギリェルモ・ペレス (総指揮、オルガネット)
ダヴィド・カタルーニャ (ハンマー式クラヴィシンバルム)
アンジェリーク・モイヨン (ルネサンスハープ)

 


 

ヨーロッパのさまざまな地域が、闇の中世から近世へと歩み始めたころ。中世末期からルネサンス初期、所謂ゴシック期と呼ばれる時代のテューダー朝の英国音楽を、当時の鍵盤古楽器で。

自然な雑味と煌びやかさが同居した音色で奏でられる素朴な旋律。

最初はどこか違和感を感じても、優しい音運びに身を任せて聴き続けていると、気づいたときにはきっとその響きの虜になっていると思います。少しの毒気があるからそ心を惹きつける魅力的な音楽。

作曲家や時代背景についての日本語解説付きです。

 


 

失われていった古楽器に想いを馳せて

16世紀という時代を通じて徐々に失われ、ほんのわずかな使用例に関する記録を除いて、歴史から消え去ってしまった鍵盤楽器オルガネットを中心に、アルバムでは下記3種の古楽器が用いられています。

・オルガネット: イタリア語で「小さなオルガン」の意。左腕でふいごをこぎながら風圧をかけて発音。
・クラヴィシンバルム: ピアノの遠い祖先にあたる中世の鍵盤楽器
・ルネサンスハープ: 14〜16世紀、ルネサンス期に使われたハープの通称

動画でもご覧になってみてください。

 

 

いかがでしょうか。

ルネサンスハープは所謂当時の流行楽器に当たりますが、2種の鍵盤楽器は当時としても失われつつあった存在でした。その全盛期は中世以前となるため文献自体が残っていなく、当然世界的にプロ奏者も少ないです。例えば当時の教会音楽等に比べても耳にすること自体が難しいのです。

そんなごく希少な古楽器の「物としての佇まい」と「演奏の空気感」。心惹かれませんか。

そっと暮らしに寄り添ってくれる優しさがありがらも、ふと想いを馳せたときにはルネサンス期英国への旅にも出かけられる。馴染みの良さと歴史の奥深さとの往来を、音楽を通じて軽やかに楽しんでみてください。

参考: Guillermo Perez, 白沢達夫 訳 “Early Modern English Music” Passacaille, 2017

 

タスト・ソロ (Tasto Solo)

さまざまな世界的な古楽グループの一員として確かな学術研究と、それに基づく音楽表現を続けてきたバルセロナ出身の中世鍵盤楽器奏者ギリェルモ・ペレスが、中世末期の鍵盤音楽の実情を探るべく結成。同じく音楽史研究を通じた演奏活動を行ってきたダヴィド・カタルーニャ、ハープ奏者アンジェリーク・モイヨンらとともに、中世音楽のありかたを探っています。

 

01. さらば、わが喜び

02. あなたはどこに、愛しい人
03. コンソート 第9番・第10番
04. 美しき細身の女

05. ヘンリー8世王のパヴァーン
06. ガリアード

07. コンソート 第21番
08. わたしは養父

09.〔「わたしは養父」による変奏〕
10. 寸は短く
11. 〔前奏〕
12. わたしは恋する、恋されることなく

13. 若き日に
14. おやすみなさいのグラウンド
15. コンソート 第16番
16. アン・グラウンデル(或るグラウンド)

17. ヒュー・アシュトンのマスク
18. ラ・ミ・レの調べで
19. カリー婦人の悲しみの踊り
20. ホーンパイプ

(ご売約済)

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