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D.Scarlatti “Sonatas arr. for Guitar”

 

<Information>

演奏: アルベルト・メルシカ(ギター)

 


 

18世紀イベリアの気配、寄り添うギターの音色

漂うあでやかな南国の香り。昼下がり、或いは夕暮れの背景音楽に。

イタリアのナポリに生まれ、壮年期以降はスペイン女王マリア・バルバラに仕えて活躍をした作曲家ドメニコ・スカルラッティによるチェンバロのためのソナタを、クラシックギターで奏でたアルバムです。

女王バルバラに宛てて、500曲以上ものソナタを作曲したスカルラッティ。現在ではそのいくつかの曲が編曲され、ギター奏者の重要なレパートリーとなっています。

ロココ的な構成感からバロック的なドラマ性まで、貴族のための18世紀音楽こそがもつ伝統を通底に内包しながらも、楽曲がもつもう1つの美質であるイベリア半島の土着的な気配を、当地の民衆音楽のためにも欠かせなか った楽器ギターが心地よく浮かび上がらせていています。

色彩の色鮮やかさ、或いは太陽の明るさと強い日差しが生む影の暗さとのコントラスト。スカルラッティが見た在りし日のイベリアの情景と、聴き手にそっと寄り添ってきてくれる慎ましくしっとりとした楽器の音色の親密さ。とても魅力的なソナタ集です。

 


 

Classical Music by various transcriptions

例えば、個性が強いアイラウイスキーの魅力の本質に、飲み口優しいハイボールで嗜んでいるうちに気づき、やがて取り憑かれていくように。時代固有の技法や形式といった教養を聴き手に迫りがちなクラシック音楽ですが、旋律や和音、あるいは楽器の音色の、無垢で明快な「聴き心地のよさ」こそをまずは愉しみ、そしてそれを繰り返すことで古い歴史・文化が生んだ楽曲の重層的な奥深さが垣間みえてくる、そんなふうな順序だってあって良い。

チェンバロのための18世紀のバロック音楽をギターやピアノで。
ピアノのための20世紀フランス近代音楽をアコーディオンやハープで。

音楽のもつ美質は、楽器や編成が変化することで、本来とはまた違ったかたちで浮かび上がりますね。

聴きやすさを大切に、伝統に即したオーセンティックさを保ちながらも、日常に穏やかな背景音楽として溶け込んでくれる「編曲されたクラシック音楽」を、クープランでセレクトしました。

 

アルベルト・メルシカ (Alberto Mesirca)

1984年イタリア生まれのクラシックギター奏者。ジャンフランコ・ヴォルパートに師事し、カステルフランコ・ヴェネト音楽院で学士号と修士号を取得。“summa cum laude…最優秀”の称号も獲得しています。

 

ドメニコ・スカルラッティ (1685 – 1757)

ギター編曲: ヴォルフガンク・レンドレ (1,8,10,15-16)、アルベルト・メルシカ (2-7,9,11-14)

01. ソナタ ニ短調 K.1

02. ソナタ ニ短調 K.34
03. ソナタ イ長調 K.74

04. ソナタ ニ短調 K.77
05. ソナタ ロ短調 K.87

06. ソナタ ト長調 K.14
07. ソナタ イ短調 K.109
08. ソナタ ト長調 K.146
09. ソナタ イ長調 K.208

10. ソナタ ヘ短調 K.239
11. ソナタ イ長調K.322

12. ソナタ ロ短調 K.376
13. ソナタ ロ短調 K.377
14. ソナタ ホ長調 K.380
15. ソナタ ヘ短調 K.466

16. ソナタ ニ長調 K.491

(ご売約済)

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