Diary

ヨーロッパ旅日記 2021.11.18

 

仕入れの合間に再読したサガン。

男女問わず、彼ら皆があり得たかもしれない自分で、あり得るかもしれない自分だ。渇いた文体が不意に湿り気を帯びる一瞬一瞬にどきりとし、気づけばページの角隅を何箇所も折り曲げている。交わり続けることのない思慕に共感や共犯(なれあい)がゆるやかと絡み合う。

彼らが今の時代の著名人で、その思考や行動がインターネットに晒されるようなことがあったならどうなってしまうのだろう、なんて浅はかなことを考えながら、醜さは愛おしく、淋しさの連なりこそが心を温めてくれる。

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