Glassware / Item

19th Century Römer glass

 

オランダ、或いはドイツで成形された宙吹きのレーマーグラス。
ごく古典的なスタイルを踏襲した19世紀の一品です。

ライン川下流近郊で、式典や乾杯のための酒器として生まれたとされ、やがてドイツを経てオランダまで伝わり、16、17世紀ごろからは民衆の実用器として好まれました。古い風俗画のなかに描かれた似たカタチのグラスを、ご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか。

丸型のボウルと太さがあり末広がりになったステム。持ち手部分に添えられた特徴的な突起はプランツと呼ばれ、スプーンやフォークがない時代に、食肉油で汚れた指を支えるグリップとして発展したものです。

薄いエナメル色は、制作時に木炭を原料に加え、含有される鉄分で着色しています。

有機的に空間を引き締める、カタチと色。民芸的気配を纏いつつごく上品な佇まい。
機能性と歴史性の双方を備えた素敵なグラスです。

 


 

Lip φ5.8 / Stem φ6.1 × H13.1cm

(ご売約済)

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