Glassware / Item

Verre à Pied Soufflé vers 1800

 

1800年代初期頃、古手の葡萄酒器です。

この辺りの時代のグラスは、現地の蚤の市で数が少なく、存在としても比較的見過ごされがちなように思います。

微量の鉛を含んだ穏やかでクリアな透明に、型を用いた宙吹きによる端正で整った造形と仄かな揺らぎ。ポンテ跡を残した円錐形上のフットも時代を伝えてくれます。

パリで見つけ、仕入時には北フランスと伝え聞きましたが、より北方、南ネーデルラント近郊(オランダ南部〜ベルギー)で造られた可能性もあり得そうです。

繊細可憐な1700年代、ブルギニョングラスの類に比べると、ぐっと堅牢な造り。マニファクチュアによる職人仕事らしい実直で良質な成形感は、今の時代において一見では地味にも映りますが、当時の市民(産業資本家)階級の在りようを閉じ込めたような過渡期の工芸品ならではの味わいは深く、その滋味にこそ個人的には心打たれます。

敢えてのこの辺り。見逃したくない器でした。

 


 

約 口径 6.8 / 脚部 6.7 × 丈 14.5センチ

販売価格(税別)
¥13,000
Stock:2点

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