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Glassware / Items

Verre à Pied vers 1750

 

1700年代中葉、フランスの吹きガラス器です。

希少な容量を注げるボウルの設計。18世紀の富裕層の食卓では、酒類を都度使用人から給仕してもらい嗜んでいたため、器は小さな寸法であることが多く、こうしたゆとりをもたせた作りは実は殆ど見かけません。造形としてはイギリスのエール(或いはビール)グラスに似た手が存在しますが、気配は異なります。

フランスにおいては水用か、或いはシードル用というような可能性もあり得そうです。なんとも贅沢さを覚える、当時の富裕層のために作られた器ですが、雑味はなく上品で、素朴さすら湛えていることに好感を覚えます。

底部に向かってまっすぐとテーパードした、真横から眺めたときの端正で潔いプロポーション。六角に面取りをしつつ内側を空洞にしたステムは、やわらかに角張った指なじみが心地よいです。フットは縁を折り畳んで円錐状にすることで安定性を持たせた古い時代固有の成形法を用い、ガラスの表情にも時代固有の揺らぎがあります。

適性容量は約40〜75ml程。この時代のフランスの脚付きガラス器を実用における汎用性の高さを踏まえてお選びいただくのであれば、最良とも呼べる1つだと感じます。

 


 

口径6.6 / 底部7 / 丈15 センチ

(ご売約済)

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