Item / Pottery

Longwy 1830-60’s “Panier Plate”

 

古くから工芸の産地として栄えたロレーヌ地方の名窯ロンウィーで、1830半ば – 60年代前期頃に作陶された古手のパニエリム皿の紹介です。

凛とした佇まいと涼しげな白釉。透かし模様 (フランス語: ajouré,e) と呼ばれ、フランスアンティーク陶器のなかでもアイコニックな存在の1つとして人気な可憐で繊細なリムデザイン。ここまで古手の作りの品 は特に希少です。当代のエンボス陶器こそがもつ彫刻性が非常に美しいです。

見込みによい塩梅の風合いを帯びたクリーンな古陶器。19.5センチという小ぶりなサイズ感も嬉しいですね。

当代のフランスアンティーク皿の魅力を、その実用性と共に感じていただけたらと思います。

 

 

Longwy (ロンウィー)

現在は、主にロンウィー エナメル (Emaux de Longwy) と呼ばれるエナメル陶器 (七宝焼き) の生産で有名な陶器工場。

1798年、ロレーヌ地方、ベルギーとルクセンブルクの国境付近、ドイツにも程近い町ロンウィーで、シャルル・レニエ (Charles Régnier) なる人物が、古い修道院の中に作陶工場を作ったのが窯の起源です。ロレーヌ地方は、リュネヴィルやサルグミンヌ等、フランスのアンティーク市場で現在も知られている複数の窯元がかつて存在し、陶磁器文化が盛んだったことでも知られている場所です。

開窯初期の1810年代には、ナポレオン戦争化でプロイセン(ドイツ軍)による市内包囲があり工場が活動停止するなど、経済的には困窮しますが、レニエがジャン=アントワーヌ・ド・ノトームなる人物に窯を売却して以後は、一族による経営を続けながら、1800年代半ばのエナメル陶器の商業的な成功や、1900年代初期のアールデコ陶器の生産等も経て、現在まで陶器の生産を続けています。

couperinで定番で取り扱っているという窯ではありませんが、ロンウィーならではの、可愛らしさがありながらも、現在の暮らしに取り入れやすいシンプルな器が見つけられたときに仕入れ、紹介をしています。

 

 

(ご売約済)

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