Item / Pottery

Gourde en Terre Cuite

旅人や労働者が喉を潤すために携帯した「グルド」の名で呼ばれる水筒です。

素材やカタチの種類が豊富で、それでいて現存数が多くはないことからフランスでは熱心な好事家の蒐集の的でもあるグルド。自分自身も、これまで高級な骨董屋や書籍内でさまざまな作りの品を見てきましたが、そのなかでも陶製としては一等素朴で落ち着いた佇まいに惹かれました。

紐を縛りつけるための瓢箪のようにくびれた胴体は美しく個性的です。やれた全体の具合も、日常的に持ち歩き使われた生活道具としての当時の在りようを伝えてくれます。

釉調はフランス北部、キュノワールと似た性質を示していますが、素地の胎土はより南方で採取される砂岩を含有した粘土のように思われます。確たることは言えませんが、恐らくは19世紀初期〜半ばに、ロワール川流域からフランス南西部に至る縦のラインのどこかで作られたものです。

 


 

約 径11 / 高17.4cm

(ご売約済)

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