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Champagne Coupe en Cristal vers 1900

 

1900年代初頭、フランスのシャンパンクープ、及びデセール用グラスです。
プロダクトとしてはごく初期のクリスタルガラス器です。

研ぎ澄まされたモデリングによる機械工業的な緊張感と、職人の手を介したやわらかで潤いのあるマチエールが共存した、この時代の作りでしか触れることのできないニュアンス。一見して冷たい印象もあるからこそ、手にとり触れたときに気付く表情の温かさには、一層感じ入ってしまいます。

ステムの指馴染みもしっとりとしていて自然です。

バカラかサンルイか、或いは地方の有力工房か。シンプルゆえに出自を詳らかにはできませんが、当時としてはもっとも高品位な質のクリスタルガラス。探してみるとそう見つからないもので、需要は少し狭いかもしれませんが、個人的にはぐっと心惹かれた仕入れでした。共感してくださる方がいらしたら嬉しく思うところです。

寒くなるとブランデーベースのショートカクテルが飲みたくなります。

サイドカーやスティンガーといったクラシックを嗜んだり、もちろん冷たいデセールを添えても。

 

Crystal Glass (クリスタルガラス)

清らかな透明感、美しい輝き、高音の澄んだ音色。まるで天然の水晶のようなであることから、その呼び名で呼ばれるクリスタルガラスは、特に西洋では、装飾芸術としてガラスの価値を高めた存在です。

通常のソーダガラスより硬質で、溶解温度も低く抑えられるという特徴から、繊細なカットやグラヴィールをすることができますが、その成形には高度な知識や技術が必要です。

例えば歴史ある工房では、火を用いてクリスタルを吹く作業「ホットワーク」と、製品を研磨しカットや装飾を施す「コールドワーク」の、それぞれの工程に専門の職人がおり、フランスが世界に誇る著名なクリスタル工房バカラやサンルイは、同国の最優秀職人 M.O.F. (MEILLEUR OUVRIER DE FRANCE ) を多数輩出しています。

高品質なクリスタルガラス成型は、まさに伝統と技術の結晶です。

 

 

約 リム径9.3 / ステム径7.4 / 丈11.3センチ

(ご売約済)

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