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Items / Pottery

Plat Oval en Faience Blanche Patiné

 

どれくらいの時間使い込んだら、こんな表情になるのだろう?

一にも二にも、見込みに残された古色に惹きつけられて手にした皿です。無数に刻まれたカトラリー痕と、その傷跡から染み込んだだろう料理の滲みが、かつての生活の気配をありありと今に伝えます。口縁の小さな欠けも愛おしいです。

かつての持ち主によって大切に使われ続けたと美辞麗句を並べたくなるのは現代人的な発想で、時代を踏まえれば、当時の(殊に市井の)人々にとって、1つの器を使い続けることは当たり前に過ぎなかった場合が多かっただろうと想像します。けれどその無垢さこそを何より尊いです。現代的な感覚と寄り添わせながら古い器と触れ合い、それが生活の豊かさや人の温かさに目を向けるきっかけになったら、というようなことを常々思っています。

背面のヘアラインは表面には届いていなく、ヒビにはなっていません。

1920〜50年頃、ディゴワン・サルグミンヌ。

 

ディゴワン サルグミンヌ(Digoin Sarreguemines )

1790年、フランスとドイツの国境の町サルグミンヌに開かれた窯は、1870年代に、当地がフランス領からドイツ領となり陶器に莫大な輸出税が掛かるようになったことを受けて、元々陶器文化が栄えていたブルゴーニュ地方にある町ディゴワンに新しい窯を構えました。

経営においては幾度かの変遷を経ながら、両窯共に、20世紀を通して稼働し続けました。サルグミンヌ単独経営の時代の作陶品としては、貴族や有産階級を主な顧客とした繊細なファイアンスフィーヌが知られます。ディゴワンとの二拠点体制となった19世紀末頃からは、少しづつ大衆化していき、機能的で実直な陶磁器を作陶しました。

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幅 31 / 奥行き 22 / 高さ 3 センチ

(ご売約済)

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