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Items / Pottery

Assiette Octogonale vers 1820-40

 

とても珍しい作りのオクトゴナル深皿を見つけました。

ひし形のエンボスに上品な象牙色。遠目にシャンティイ辺りの作りと想定して手にとりましたが、触れみると、それは実際には一般的なファイアンスフィーヌではなく、初期のテールドフェールとの混交とも呼べるようなものでした。1800〜1830年代頃のシャンティイやクレイユの器々に倣って、1820〜40年代頃のフランスの地方窯で作陶されたものだろうと見立てます。

なんと言っても魅力は、細やかな張りめぐった貫入にできた古色に尽きると思います。

貫入のできにくいファイアンスフィーヌではこんなふうにはなりません。染まり方も自然で作為がなく、元の象牙色も華美に寄らず上品です。釉調も相まって皿全体から緊張というよりは柔和でやさしい印象が感じられます。

深皿は実用性にも富んでいますね。

時代の狭間に生まれ、時を経てできた固有の美観。どなたかに共感いただけるでしょうか。

 


 

約 直径24.5 / 23 / 高3 センチ

(ご売約済)

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