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Saint-Amand-les-Eaux “Pot à Confiture”

 

経年による深み、アブストラクトな陶景色。
1900年代初頭北フランス、サンタマン=レゾー。オブジェとしての風格すら感じる美しい保存器です。

かつての持ち主が使い込み白釉に刻んだ固有の風合い。
老練な古色を纏いながらも、佇まいには品がありクリーンな印象。その均衡がクープランの琴線に響きます。

本来はパテやコンフィチュールといった食材の保存用だったものですね。仕入れの難しい大きめのサイズ。空間に添えるだけで絵になる一品ですが、花器にツールスタンドにと、道具としての実用性も優れています。

底面にはわずかな釉欠けがありますが、美観を損なうものでは全くありません。
その気配に心惹かれた方、いらっしゃいましたら。

 

 

Céramique de Saint-Amand-les-Eaux (サンタマン=レゾーの陶器)

18世紀初頭より、北フランスのノール=パ・ド・カレー地域圏の北部(現在のフランスの最北部)では陶磁器の生産が続けられていました。様々な変遷を経てきたため、作陶の起源である地域の名を取り、総称してサンタマン=レゾーの陶器と呼ばれています。

主要な窯のあった場所は、古くはオルシ、サンタマン=レゾー、ヴァランシエンヌ、そして19世紀末の企業化後にできたヴァンディニー=アマージュです。

現在のアンティーク市場で主に見つけることができるのは、リュネヴィル・サンクレモンの影響を受け、窯を企業化したうえで陶磁器の量産をするようになった1880年以降の個体。1923年以降は、サンタマン・オーチー・アマージュ陶磁器(Faïences et Porcelaines de Saint-Amand-Orchies-Hamage)の社名で、ムーランデルー製陶所にて製陶を行いました。「Saint-Amand et Hamage」「Moulin des Loups et Hamage」というような刻印がある陶磁器は、同社の品です。

1923年以降の企業名:
Faïences et Porcelaines de Saint-Amand-Orchies-Hamage & Manufacture du Moulin des Loups-Hamage
サンタマン・オルシ・アマージュ陶磁器 & ムーランデルー・アマージュ製陶所

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<Information>

サイズ: φ11.6 × H16.1cm

 

(ご売約済)

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