ブイィ・ド・サラザン(そば粉のお粥)。19世紀初期頃まで、冷涼でやせた土地でも収穫できるそばの実を挽いた粉から作るお粥は、素朴な家庭料理として、ノルマンディやブルターニュ地方の土地の農民たちの主食の1つであり、同時に希少な栄養源にもなっていました。
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19世紀の鉄道発達により飼料確保が容易になったことで、改良・発展されていったそば粉のクレープ、ガレット・ブルトンヌは広く知られていますが、ブイィ・ド・サラザンは現地の人々にとっても、今では殆ど馴染みがない存在なのだそう。写真は、そんなかつての農家料理を食すために作られた真鍮スプーン。
18世紀末〜19世紀初期。