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フランスを主としたヨーロッパの古物を紹介しています。
価値観も理念も異なる国や時代に触れる。
長い時を経てきた古物は昔を知る頼りになり
そうして知った昔が、今をほんのすこし豊かなものにしてくれる。
奥深い文化への興味と、日々日常の暮らしを行来しながら
しなやかに気持ちよく古物と付きあっていけたらと思います。
Gobelet en Argent Massif
熱伝導率に優れており、注いだ液体の冷たさが、器を持つ指の先、飲むときの唇にほとんど干渉がなくダイレクトで伝わります。飲み物の「冷たさ」を愉しみたい場面では一日の長があります。純銀製のカップ。19世紀末、フランス。
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Verre de Lustre
高い場所から吊るして灯りをとるに際して、輪にはめて固定できるよう意図された側面の突起構造が、今の目には装飾性として美しく写ります。18世紀後期〜19世紀初期頃、フランス。教会や修道院のキャンドル用ガラス器。
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Petit coffret en bois vers 1800
農耕ができない厳しい冬籠りの時期に、女性は羊毛紡ぎをし、男性たちはさまざまな手彫りによる木工調度品が作ったといいます。18世後期〜19世紀初期頃、フランス・アルプス。手彫りのちいさなコフレ。
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Panneau gothique du XVe Siècle
経年した古材の肌艶は雰囲気があり、朽ちて剥落した全体からは仄かな詫びしさも感じられます。様式特有の仰々しさが経年により抑制されており、品のある素朴にぐっと心を惹かれました。15世紀、ゴシックパネル。
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Assiette en Faience de Moustiers/Varages
土地の気候風土が感じられる、程よく肩の力が抜けた穏当でおおらかなエレガントは、この時代の同地の工芸品らしく魅力的です。18世紀後期の南フランス、ムスティエ・ヴァラージュのリム皿。
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Montereau Assiette Chantournée vers 1830
染み、カトラリー跡、釉の削げ。経年により使い込み生まれたアブストラクトな器景。柔らかな象牙の色合いに混じり合う古色のグラデーションは、使い込まれたファイアンスフィーヌ固有の美質です。1830年前後頃、モントロー窯。
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近世西洋、青の陶器
白の錫釉陶器と存在を対にするようにして、ヨーロッパ大陸の一部地域や窯において青の陶器が作られました。 16世紀、イタリア半島のマヨリカ焼きに端を発し、ペルシアから輸入された酸化コバルトを主たる顔料にして、同地域のラピスラズリを思わせる濃青色の陶器、或いはシリアやエジプトの中東ガラスを憧憬しながら、各国・地域で独自に発展と変容をしたとされます。東洋の影響が色濃い白錫釉の器々とは異なるニュアンスを纏った古陶です。
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中世後期、高品位なワインの嗜み
中世後期、1350〜1500年頃のライン炻器より、貴族や聖職者といった当時の上流階級の家庭でワインを嗜むのに用いたとされる、とても珍しい小さな平型の深鉢です。 ドイツ西部、ライン地方窯業の中心地であった街ジークブルクで作られただろうもので、納品地のオランダにて発掘されました。かのピーテル・ブリューゲルが農民たちの傍らに大量に描いたライン炻器群を見ても判るとおり、近代に至るまで、ヨーロッパにおいて民衆用の酒器は大ぶりな作りであることが常でした。まさに彼が題材としたように、日夜踊りながら、呑み愉しんでいたことでしょう。
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18〜19世紀、ムスティエ、及びヴァラージュ焼の歩み
フランス南東部プロヴァンス、コートダジュール内陸の山岳地帯に位置するちいさな村ムスティエ=サント=マリー(以下ムスティエ)で代々陶器製造を営んできたクレリシー家の家内制手工業の拡張に端を発し、同地近郊は、18〜19世紀と通じてのプロヴァンス地域、ひいてはフランスにおける近代ファイアンス産業の中心地の1つとなりました。
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ささやかな個人美術とプリミティブ
脚や取っ手のない筒状の縦型グラス器、所謂現代のタンブラーは、フランスでは、飲み込む、丸飲みすることをを意味する「Gober」が語源とした「ゴブレ」の名称で、古くから日常食器として用いられてきました。時代や地域、そして身分・階層によって銀、ピューター、木、ガラスと素材もさまざまです。
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マリー・アンヌ・モランのための...
1700年代のフランスより、純銀製洗礼杯。 こうした杯は、幼児洗礼に際して、生まれた子の名前やイニシャルを刻み、主には実父母ではなく洗礼父(パラン Parrain)から贈られた記念の品です。
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19世紀、南フランスの黄釉雑器
北方のカンタルやサヴォワ地方にも似た手の造りが見られますが、絵付けの筆触と彩度や背面の処理から、南フランス、ガール県近郊、恐らくはサン=カンタン=ラ=ポトリ及び周辺で作陶されたもの。
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暖かさを彩る
18世紀の北フランス、リール近郊。 フランドル文化圏より、肉・魚を焼き上げるための錬鉄製グリルです。 日々家族が集って、寒い冬になれば身体をよせあい団欒の時間を過ごし、ハードな仕事を終えて空腹になったならご馳走を調理する。暖炉は、古くから家の中心で人生の暖かさをつかさどってきた、たいせつな存在でした。
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キュノワール、カルヴァドスのための
19世紀末頃、簡素な佇まいが好ましい、掌に収まる程にちいさな筒形のキュノワール。北フランス固有の美質を嗜みながら、茶器や酒器として、控えめな素朴は和のしつらえに馴染む親しみが感じられました。
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